塗装できる金属と、できない金属

加古川市・稲美町の外壁塗装店、桜咲工務店です。

外壁塗装をしていると、お客様からこんな質問をいただくことがあります。

「金属製なんだけど、ここって塗れる?」

「ここ」というのは、窓のサッシのこともあれば、鉄階段のこともあります。

ご回答としては、「塗れます」と言える場合もありますし、「塗らないほうがいいですよ。なぜかと申しますと…」とお伝えする場合もあります。

金属の種類によって、違ってくるのです。

外壁塗装や屋根塗装と合わせて、金属部分の塗装もご検討中の方のために、今回は、そのあたりの違いを解説してまいります。

鉄・板金は塗装できる

まずは、塗装できる金属建材から。鉄製の場合、塗装できます。ベランダの手すりや、アパートの外階段と手すり、雨戸などは、鉄製のものが比較的ポピュラーです。

また、板金と呼ばれる建材の場合も、住宅の場合はほぼ鉄製ですので、多くの場合、問題なく塗り替えていただけます。

鉄・板金は、すでに何らかの塗装が施されている状態だと思います。

ですので、新たに塗り替えるときには、古くなった塗膜をケレンという作業で剥がしてから、鉄部用の塗料で塗装していきます。

桜咲工務店では、錆止め成分の入った下塗り材を1回塗りしたあと、2液弱溶シリコン性塗料を2回塗りして仕上げます。

鉄部は、夏に高温になりやすいため、外壁塗装と比べると、通常、早く劣化します。

そのため、耐久性の高い2液弱溶シリコン性の塗料を使っています。

ただし。同じ鉄でも、鋳物(鋳鉄)の場合は、塗装できないんです。

アルミ・鋳物は塗装できない

残念ながら、塗装をおすすめできないのは、アルミ・鋳物・銅でできた素材です。

アルミは、窓サッシやカーポートによく使われています。

鋳物というのは、溶かした金属を型に流し込んで作ったもの全般のことですが、住宅の場合、主に鋳鉄が使われています。鉄製の門扉も、厳密には鋳鉄でできた鋳物だった、なんてこともあります。

アルミや鋳物を無理に塗装しても、すぐに剥がれてくるでしょう。最短で、塗装後半年くらいで剥がれてしまうかもしれません。

ただ、どうしてもという方にとって、方法がない訳ではありません。専用の下塗り剤(プライマー)を使うという方法です。それでも、アルミや鋳物は、表面の特質上、塗装に適さないことには変わりなく、「保証の対象外でよろしければ……」という条件になってしまいます。

ちなみに、アルミや鋳物は、鉄と違って錆が進行しにくいという特長があります。

銅は塗装できない

銅は、ひさしや屋根の水切りに使われていることがあります。これも、塗装できません。

アルミや鋳物のように、塗ってもすぐに剥がれてしまうからではありません。

銅が、せっかく塗った塗膜を溶かしてしまうようなのです。

銅部分を伝ってきた雨水が外壁に当たり続けた結果、その部分だけ塗装が悪くなった、という事例もあります。

幸い、銅は、表面に酸化皮膜ができますので、銅内部の錆は抑えられます。

ステンレスは塗装しないほうが賢明

最後に、ステンレスです。

ステンレスとは、鉄とクロムからできた合金です。

ステンレスも、アルミや鋳物と同じく、錆びにくい金属です。

ステンレスも、塗装しないほうが賢明です。お客様が想像されるよりもずっと早く剥がれてきます。

どうしても、という場合は、そのステンレス建材のメーカーに、塗装できる方法があるか、確認させていただきます。

金属塗装の考え方

以上、金属塗装についてお話してきました。

「鉄以外は基本的に塗装できない」という、あまり夢のない結論になってしまいましたが、裏を返せば、「鉄以外は、錆びにくいから塗装しなくていい」ということもお分かりいただけたのではないでしょうか。

一般的な住宅でも、意外に使われていることの多い「金属」。お家の外まわりに金属部分があるけど、なんの金属かわからない方、塗装したほうがよいのか悩まれている方は、こちらのページから、桜咲工務店までお気軽にご一報ください。

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